私のGALLERYはいかがでしたでしょうか?感想は人によって異なると思いますが、もし幸いにも(?)写真を撮ることに興味をお持ちになりましたら、このページで微力ながらお手伝いしていこうと思っています。

1.はじめに
 ふと目にした写真を見て「こんな写真を自分でも撮って見たいなあ」と思って「写真」を始める人。また、ただ単に写真を撮ることに興味を持って「写真」を始める人。前者の場合は被写体は自ずから決まっているのですが、後者の場合は実際にカメラを手にすると「何を撮ろうか?」「何を撮ったら良いのだろう?」と悩む人が意外に多いらしいのです。
 基本的には「撮りたいモノを撮れば良い!」のですが、この場合はナンセンスな答えになってしまいます。だったら、身近なモノを撮ってみてはいかがでしょうか?お気に入りの花瓶、公園の花、家の近くを徘徊している野良猫、夕日を浴びて輝く道路標識。要するにちょっと気になるモノにレンズを向けてみましょう。そして出来上がった写真を見て、「実際に見たときのイメージと何か違うなあ」「どうしてかなあ」と感じ、「どうすれば見たままのが撮れるのかなあ?」と思ったらしめたものです。
あなたは写真上達への扉を開けたのです。
 このページのタイトル「被写界深度(ひしゃかいしんど)」の意味は、ピントの合っている(ように見える)範囲のことで、花やポートレイトなどで背景が大きくぼけているのを「被写界深度が浅い」、また写真全体にピントが合っていると「被写界深度が深い」と表現します。これは、レンズの絞りの機能のひとつで、絞りを開けば浅くなり、絞り込めば深くなります。このページでは初めは浅く、徐々に絞り込んで深く「写真」について書いていこうと思っています。 
 
2.一眼レフ
 まずはカメラです。レンズ越しの景色をファインダーで確認できるもの。さらに表現力を高めるためには、シャッタースピードと絞りが調節できるもの。この2点の条件を満たすとなると、一眼レフが良いでしょう。
 コンパクトカメラとの違い
コンパクトカメラは自分がファインダーで見ているモノとレンズが見ているモノは厳密には違います。試しにファインダーを覗いて、レンズの前を何かで覆ってみて下さい。ファインダーを覗いても景色は相変わらず見えてますよね。ということはレンズを通して被写体を見ていないということです。(図1)
同じことを一眼レフカメラでしてみると、何も見えなくなるはずです。ということは一眼レフはレンズを通して被写体を見ているということです。つまり一眼レフはレンズから入った光がカメラ内のミラーを使い反射を繰り返してファインダーまで届いているのです。そのおかげで、ピントが合っているかを確認することが出来るのです。(図2)
 ただしシャッターを押すと、ミラーが跳ね上がりフィルムに露光するので、ファインダーが一瞬ブラックアウトするのです。つまり一眼レフでは撮った瞬間を見ることが出来ないのです。(図3)
(図1)コンパクトカメラ (図2)一眼レフ:通常時 (図3)一眼レフ:露光時
 
3.カメラ&レンズ選び
 一眼レフをお持ちでない場合、借りるか購入することになると思います。そこで、購入する際の選び方について。
 まずはメーカー選びですが、はっきり言って名の通っているメーカーならば、どこでも問題ないでしょう。カメラの操作性やレンズの描写性能なども、今では各社、それほど差は無いように思います。
 次にグレードです。各社とも、標準(ズーム)レンズ込みで実売5〜7万円前後の普及機、7〜12万円前後の中級機、それ以上の上級(高級)機という感じで、3クラスぐらいあると思います。予算に合わせて購入すれば良いのですが、まずは普及機クラスで十分でしょう。価格の差はスペックの差ですが、写真を見ただけでカメラやレンズのスペックがわかることはほとんどありません。また一眼レフはコンパクトカメラに比べて大きくて重くてかさばるものですが、普及機クラスは小さく軽量ですから、持ち運ぶ際にそれほど邪魔にはならないでしょう。ただしプラスチックの部品などを多用して軽量コンパクトになっているので、「雪山で写真を撮りたい!」というようなハードな環境で使うことをメインに想定している方には耐久性の面でお勧め出来ません。そのような方や趣味として長く付き合っていこうと考えている方には中級機以上をお勧めします。
 レンズは広角の28mmから望遠の200mmまであれば十分でしょう。一般的には28−70mmの標準ズームと70−200(or 300)mmの望遠ズームという選択になると思います。カメラ本体と同じメーカーにするか、タムロン、トキナ、シグマ等のレンズメーカー製にするかは、お財布と相談して決めれば良いと思います。レンズメーカーのレンズの方がカメラメーカーの純正レンズより若干価格が安くなっています。これは決して性能が悪いと言うことではなく、レンズメーカーが拡販するための努力の結果でしょうから。レンズについては書きたいことがたくさんありますので、後ほど詳しく説明致します。
 私がCanonを使っている理由は、まず第1に、Nikonは「報道=堅い」」という感じに対して「スポーツ、芸術」というイメージがあったからです。第2に、オートフォーカスの精度、スピードが他社に比べて優れているような気がするから。第3に、あの白くて長い望遠レンズ(昔はCanonだけだった)を使ってみたかったからということです。
  
4.取扱説明書
 誰もが読む気が失せてしまうような、厚い説明書。ついついあまり読まずに適当に撮っている方もいるのではないでしょうか?読んでもよくわからないし、面倒くさいし、でも写真上達のためにはまず道具を知ることから始めましょう。何も「最初から最後まで全部読んでから」とは言うつもりはありません。ほとんどの説明書には電池やフィルムの入れ方、ピントや露出の合わせ方などを4、5ページぐらいでまとめた「クイックスタートマニュアル」みたいなものがありますので、最低限それには目を通しておきましょう。また巻末には「トラブル対策」なども載っていますので、これも読んでおくと撮影時に何かあった場合に慌てずにすみます。
 例えば撮っているときにファインダー内の数字が点滅していた場合、カメラが何を伝えたいのか解りますし、すぐには解らなくても説明書に書いてあることを知っていれば、見れば解ることですから。まあこういうことも含めて撮影するときは説明書は必ず持って行きましょう。
 次回はちょっと専門的な「露出」についてお話しするつもりです。
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